抄録
本研究では,小学校段階で扱うべきクラウドに関する知識内容を検討するため,GIGAスクール構想に基づく1人1台端末環境で利用されるGoogle,Apple,Microsoftの児童生徒の利用に関わる資料,および国際的・制度的な参照資料としてUNESCOやAustralian Curriculum, Assessment and Reporting Authorityの資料における記述を分析した。抽出した記述を,保存,共有,管理,通信,同期,セキュリティの6観点,および基底層,利用層,管理層の3層に分類した結果,共有・保存および利用層に関する記述が多く,同期・セキュリティに関する記述は少なかった。クラウドに関する知識は,資料の目的や対象に応じて記述の分布が異なっており,小学校段階では,保存や共有の操作を入口としながら,通信・同期の仕組み,アカウントやアクセス,安全な利用,データや学習記録の管理まで含めて,児童生徒が学べる知識内容として再構成する必要がある。