抄録
本研究は,小学生のモバイルゲーム体験における「学び」の意味づけを,自由記述の質的分析と学びの主観的認知尺度LI_10との対応から検討する。対象は小学生75名で,LI_10(10項目,1〜5件法)の平均得点を算出した。自由記述は先行研究の観点と自己調整学習の観点を踏まえ,試行錯誤,予測・判断,達成・努力,転移,技能,協働,否定・不明の7カテゴリに分類し,内容に応じて1つの記述に複数のカテゴリを付与して整理した。各カテゴリの記述の有無でLI_10平均を比較した結果,協働や予測・判断の記述がみられた児童は得点が高く,否定・不明および技能の記述がみられた児童は低い傾向を示した。以上より,学びの主観的認知が高い児童ほど,他者との関わりや見通し・判断としてゲーム体験を言語化しやすい可能性が示唆された。