抄録
看護基礎教育と臨床の協働下で展開されるICU見学実習の学修内容を明らかにし、教育的有用性を検証した。急性期看護実習を履修し、本研究に同意が得られた学生110名(平成26年度:56名、平成27年度:54名)の課題レポートをテキストマイニングで分析した。その結果、言及頻度が高かった上位の主要語は『患者』を筆頭に、以下『ICU』『一般病棟』『必要』『看護』『看護師』『看護ケア』『家族』『状態』『自分』『大切』『知識』『重要』『コミュニケーション』『ME機器』『命』『病棟』『観察』『看護技術』『人間』『清拭』『疾患』『身体』であった。主成分分析とクラスター分析による類型化から、ICU見学実習の学修内容として【患者の不安な気持ちに目を向けること】【モニター監視下で行われる体位変換の実際】【家族のニーズ】【チーム医療下で行われるME機器・薬剤管理】【基本的なフィジカルアセスメント力の重要性】【チューブ類に配慮して行われる全身清拭の実際】【ME機器に囲まれたICUの特徴】【ICU看護師に求められる知識・技術・コミュニケーション力】【一般病棟とは異なる治療・重症度に応じた看護ケアの実際】【患者の表情・意思疎通性を基に行われる観察法】が判明した。臨床との協働下で展開されるICU見学実習は、家族看護やチーム医療など、一般の急性期・外科病棟の実習だけでは学びきれない学修内容を強化し、急性期看護実習全体の学修の質を高める一助となり、有用性が示された。