選挙研究
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韓国の大統領選挙とオンライン候補者ファンクラブの選挙運動
高 選圭
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ジャーナル オープンアクセス

2010 年 25 巻 2 号 p. 44-54

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抄録

2002年以後,韓国の選挙でもネチズンの役割とICTが選挙結果にも大きな影響を与えたと評価されている。特に,2007年大統領選挙では,候補者のホームページ(HP), Blog,Mini HP,UGC等を活用するオンライン選挙運動が非常に活発に行われた。分析の結果,候補者のファンクラブは,候補者への支持活動がその目的であるのが分かる。候補者のファンクラブを選挙運動に活用することによって,2007年選挙で無所属もしくは弱小政党候補者は非常に効率よくオンライン選挙運動を展開してきた。これはインターネットは弱小候補に開かれているし,政治的な資源が少ない候補者でもオンラインを活用すれば,有利な選挙運動が可能であることを示している。候補者ファンクラブはオンライン空間への加入・参加によって参加にかかる費用も安く,心理的負担も少ないので参加し易い側面がある。また,候補者にとって政党と公式の選挙組織以外の選挙マシーン(electoral machine)として活用しているのが分かった。しかし,候補者ファンクラブ中心の選挙運動は,私人化された政治組織としての性格によって,政党機能の弱体化をもたらす可能性が高い。

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© 2010 日本選挙学会
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