選挙研究
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女性地方議員の過少代表をめぐる歴史と課題
鳥取県を事例として
春日 雅司竹安 栄子
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2019 年 35 巻 1 号 p. 60-75

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抄録
本稿は,戦後から現在に至る鳥取県を事例として,各種選挙結果やいくつかの調査結果を踏まえてその歴史をたどることで,地方議会における女性議員の過少代表の原因を明らかにし,今後この問題を克服するための方策を論じるものである。鳥取県に限定された事例ではあるが,全国の多くの地域に共通する歴史と課題を提示できると考える。分析にあたって,過去 70年余りの時代を,「抑圧からの解放」期,「長い低迷」期,「一村一女」期,「ゆるやかな増加」期の4期に区分した。1947年4人でスタートした市町村議会の女性議員は 51年には6人へと増加するが,その後長く低迷する。1983年に男女共同参画推進や「マドンナ・ブーム」もあり1%を超え,さらに4分の3の自治体に最低1人女性議員がいる時代を迎え,2009年にようやく 10%を超える。しかしその後は 11 ~12%で停滞している。女性議員の過少代表を克服するには,ジェンダー・クオータの導入と同時に人材育成,女性への偏見根絶に向けた高等教育の現場での啓蒙活動,さらに選挙制度改革などを進めることが必要であると考える。
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© 2019 日本選挙学会
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