選挙研究
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一票の重みの格差から観た小選挙区数
根本 俊男堀田 敬介
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2006 年 21 巻 p. 169-181,216

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抄録

衆議院議員選挙小選挙区制において各都道府県への1議席事前配分を含め定数配分法の見直しでは一票の重みの格差縮小の限界は1.750倍であると根本•堀田(2005a)により示された。つまり,さらなる縮小を目指す場合は,定数配分法を除く他の制度変更が必須となる。そこでここでは,小選挙区数変更の方策に注目し格差縮小への有効性を定量的に検討する。まず現行定数配分法で小選挙区数を現在の300から前後20の範囲で変更したとしても格差は縮小しないことを実証する。加えて,批判の多い1議席事前配分を廃しても1.747倍が限界であり,さらに定数配分法を変更してもその限界に変化はないことも示す。定数配分法と小選挙区数を併せた見直しでも大幅な格差是正は不可能で,県境を跨いだ選挙区の設定への緩和や市区郡分割ルールの整備などが本質的に重要となることを明らかにした。

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