2011 年 53 巻 11 号 p. 748-754
福島第一原子力発電所の大事故に至った直接的経緯,原因,さらにその根本原因などは,今後の畑村委員会の検証に委ねられているが,津波に対する対策が不十分であったことは明白である。今回の未曾有の大事故を踏まえ,安全設計指針等の改訂やシビアアクシデント(SA)対策の規制要件化が検討されているが,今まで行政指導により民間自主保安として実施されてきたSA対策の経緯,変遷を,SA対策の拡大,充実を目的とした耐震設計審査指針の「残余のリスク」の導入を含めて振り返り,そこから教訓を学び取り,今後の原子力施設の安全性向上の一助としたい。