2011 年 53 巻 2 号 p. 107-111
1977年の日米再処理交渉を機に,基本設計まで終えていたシュウ酸沈殿法によるプルトニウム単体転換プロセスは,日米再処理交渉によって断念を余儀なくされたことから,核不拡散上の観点から,プルトニウムとウランの混合溶液を転換する新たな方法の開発が必要となった。
日本が独自に開発したマイクロ波加熱直接脱硝法は,電子レンジと同じ原理を応用した日本独自の技術である。マイクロ波加熱直接脱硝法を核拡散抵抗性に優れたプルトニウム・ウラン混合転換プロセスの中核技術として採用し,東海再処理工場に隣接してプルトニウム転換技術開発施設を建設し,1986年より開発運転を行っている。この技術を短期間にいかに育み,開花させるに至った経緯について,その歴史的背景等を交えながら解説する。