2011 年 53 巻 4 号 p. 287-291
マイナーアクチノイドの核変換技術やMOX燃料の本格利用に伴うプルトニウムの多重リサイクル等,「アクチノイド・マネジメント」の必要性は年々高まってきており,原子炉物理学や核データといった核工学の分野の主要な研究テーマのひとつとなっている。しかし,多量のマイナーアクチノイドや高次化プルトニウムを使用可能な炉物理実験施設は世界的にも存在しないため,この分野の研究の進展に停滞を招いており,実験環境の整備が喫緊の課題である。本報告は,約2年にわたる研究専門委員会での検討結果を取りまとめたものである。