2011 年 53 巻 9 号 p. 623-627
福島第一原子力発電所の事故により大気中に放出された放射性核種の土壌中における挙動について,現在の主要な核種である放射性セシウム(134Csおよび137Cs)による汚染状況を把握するとともに,大気圏内核実験によるフォールアウトやチェルノブイリ原発事故に起因するデータ等をもとに,134Cs,137Cs,131I,90Sr,129mTeおよびPuが土壌中においてどのような挙動をするのかについて示す。また,土壌を介して農作物へ移行する割合についても取りまとめた。