日本原子力学会誌ATOMOΣ
Online ISSN : 2433-7285
Print ISSN : 1882-2606
解説
核セキュリティのための核鑑識技術の動向と最近の成果
木村 祥紀篠原 伸夫大久保 綾子
著者情報
解説誌・一般情報誌 フリー

2015 年 57 巻 12 号 p. 782-786

詳細
抄録

 不法行為の現場から押収された核物質・放射性物質及びその他の物質を分析し,『核の属性割出し』のために必要な証拠を提供する技術である核鑑識について,日本原子力研究開発機構では2011年度より核鑑識に係る技術開発を進めてきた。これらの技術には対象物質の同位体組成や不純物元素,精製年代測定といった高精度な分析技術に加えて,国内のすべての対象物質の情報を格納する核鑑識データベースの構築などが含まれる。これらの確立した分析技術やデータ信頼性を維持し,必要に応じて改良するとともに,常に国際水準の維持を目指す品質保証こそが核鑑識の信頼性向上に寄与することになる。

著者関連情報
© 2015 一般社団法人 日本原子力学会
前の記事 次の記事
feedback
Top