日本原子力学会誌ATOMOΣ
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特集
(2) 3号機 オペフロ大型ガレキ撤去,除染,遮へい体設置
井上 隆司林 弘忠西岡 信博
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2017 年 59 巻 1 号 p. 15-17

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抄録

 3号機におけるプール燃料取り出し計画の最初の取り組みは,崩落したトラス鉄骨やコンクリート片などの汚染瓦礫の解体撤去と,著しく汚染した床表面の除染および床上への遮へい体設置などの準備工事であった。解体撤去に当たっては遠隔操作機器の開発を進める一方で,詳細な調査結果に基づいた瓦礫取出の計画と挙動シミュレーションを繰り返し,切断・つかみ位置の詳細な手順および監視方法を検討した。除染・遮へいの計画は崩落瓦礫下のオペフロ状況を推測し,適切な除染方法の選定及び遮へい体の許容荷重の評価を行った上で,いずれも遠隔操作による除染計画,遮へい体設置計画を立案し機器開発を行った。現在,燃料交換機を含むオペフロ上瓦礫撤去と除染作業を終え,遮へい体の設置工事を実施中である。本稿では計画の概要と高線量下で実施したこれまでの取り組みを紹介する。

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