2017 年 59 巻 9 号 p. 510-514
核融合炉燃料のトリチウムは自然界にほとんど存在しないため,リチウムと中性子の核反応にて人工的に製造する。このリチウムは電気自動車(EV)等の駆動用電池として必須なレアメタルであり,リチウム価格は2015年夏頃より急騰している。我が国では100%輸入に頼っており,日本の産業競争力を高めるためには,独自でリチウム資源を確保する技術開発が求められている。そこで,核融合研究にて得られた元素分離回収技術を発展させ,ほぼ無尽蔵のリチウムが含まれる海水等からの,事業採算性を有する革新的リチウム資源回収法の基盤技術を確立した。