2020 年 62 巻 2 号 p. 79-83
海外では,電力市場における競争の中で収支が厳しい原子力発電に対し,政府が支援策を講じる例がある。自由な競争が行われるはずの市場において,政府が特定の電源を支援することは避けるべきと考えられているが,電力市場の制度設計が完全である保証もない。その場合,エネルギー政策の目標をより効率的に達成できる手段を政府が提供しうる可能性は否定できない。市場メカニズムを活用するメリットをできる限り損なわずに,原子力の新増設や既設炉の維持を促していくことが模索されている。