日本原子力学会誌ATOMOΣ
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連載講座
基礎から分かる未臨界
第6回 加速器駆動システムにおける未臨界度監視
方野 量太山中 正朗
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2020 年 62 巻 3 号 p. 158-162

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抄録

 加速器駆動システム(ADS)は一定の出力を得るために,未臨界炉心と外部中性子源が組み合わされた原子力システムである。我が国ではマイナーアクチノイド(MA)を主な対象とした核変換炉としてJAEAで研究が進められている。JAEAが提案するADSでは核燃料物質としてPuとMAが装荷されるため実効遅発中性子割合が小さく,安定な出力運転を実現させるために適切な未臨界度が設定される。万が一臨界に近づいた場合にはそれを検知し安全に停止できるような未臨界監視手法が求められている。第6回では,ADSの概要と従来の未臨界度測定手法の適用性およびその精度を検証し,従来法が持つ課題解決に向けた近年の取り組みについて紹介する。

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© 2020 一般社団法人 日本原子力学会
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