2023 年 65 巻 2 号 p. 104-107
太陽面爆発に伴って発生する太陽高エネルギー粒子が地球に降り注ぐと,大気で14Cや10Be,36Clをはじめとする宇宙線生成核種が作られる。樹木年輪の14Cや氷床コアの10Be,36Clは過去の極端太陽面爆発の指標として利用されている。宇宙線生成核種の分析から検出される極端太陽面爆発は,観測史上最大のイベントの数十倍規模と見積もられており,仮にそのようなイベントが今日発生すると現代社会へ与える影響も大きい。本稿では,近年急速に進んでいる過去の極端太陽面爆発に関する研究の概要とこれまでに報告されているイベントについて紹介する。