2021年6月29日,関西電力美浜発電所3号機(加圧水型原子炉,定格熱出力82万6千kW)は,新規制基準下において国内初となる40年超運転プラントとして,約10年ぶりとなる再稼動を実現した。再稼動に至るまでには,原子力規制庁による厳格な審査,数多くの安全対策工事の実施,新たに設置した設備等の使用前検査の対応など,美浜発電所の社員ならびにメーカー・協力会社の関係者が一丸となって再稼働に向けて取組みを行ってきた。
本稿では,これら取組みのうち,発電所の最前線で実施した安全対策工事の管理,使用前検査の対応を含む再稼動時の準備や管理についての経験を紹介するとともに,現在進めている長期運転への理解に向けた取組みとして外部組織のレビュー活動について紹介する。
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