日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌
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特集1
副腎皮質癌のマネージメントおよび治療標的因子について
山﨑 有人中村 保宏佐藤 文俊笹野 公伸
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2015 年 32 巻 4 号 p. 239-242

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抄録
副腎皮質癌は悪性度の高い腫瘍である。副腎皮質癌の約半数はホルモン産生を伴い内分泌腫瘍としての側面も有する。現在,局所の副腎皮質癌では外科的切除が最も有効とされているが,術後の再発率も高く,術後補助化学療法の必要性が示唆されている。副腎皮質癌における化学療法のkey drugとしてはmitotaneが以前より使用されているが,これに勝る治療薬は現時点ではない。しかしmitotaneは有害事象も多岐にわたり慎重な投与および経過観察が必要とされる。それゆえ,使用例も限られることから経験のある専門施設での治療が望まれる。加えて昨今では数多くの悪性腫瘍において,driver mutationsの原因遺伝子の解析が進み分子標的薬が導入されてきている。副腎皮質癌においても,driverとなる原因遺伝子の候補が報告されてきているものの,未だ有効な分子標的薬はない。今後の更なる展開が望まれる。本稿では,このような副腎皮質癌の診療の現状および今後の治療標的因子の展望について述べる。
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