日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌
Online ISSN : 2758-8777
Print ISSN : 2186-9545
特集2
腎性副甲状腺機能亢進症の手術適応について
渡邊 紳一郎三上 洋副島 一晃町田 二郎副島 秀久
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2017 年 34 巻 3 号 p. 182-186

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抄録

2008年にわれわれの施設も参加した「二次性副甲状腺機能亢進症に対するPTx研究会:PSSJ」が立ち上がった。その統計では,2006年に日本透析医学会からCKD-MBDに関するガイドラインが発表されるとPTx症例数が増加し,2007年には1,771例となった。その後2008年にシナカルセトが発売されると,PTx症例数が激減し,2015年には303例となった。さらに2017年にエテルカルセチドが発売され,その効果・副作用が今後明らかとなるとさらにPTxが減少する可能性がある。しかし,副作用などによりカルシミメティクスが使用できない症例および移植患者のHPTなどにより,一定数のPTxはなくならないと判断している。文献から,生命予後や医療経済においてはPTxの優位性は明らかと言ってもよい。以上を考慮し,今回,様々な病態の腎性HPTにおけるPTxの適応ついて検討した。

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