Journal of Applied Glycoscience
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PCR法による米 (Oryza sativa L.) の品種判別およびその米加工品への応用
大坪 研一中村 澄子
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2007 年 54 巻 4 号 p. 235-243

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抄録
米 (Oryza sativa L.) の品種は,食味,加工適性,価格等に影響するので,その判別技術の開発が必要とされている.筆者らは,米粒から鋳型DNAを抽出・精製する方法および適正なSTSプライマーを開発することにより,PCR法による米のDNA品種判別を可能にした.マルチプレックスプライマーセットは各国の広範な米の効率的な判別に有用であることを示し,2種類のコシヒカリ判別用セットを開発した.また,米飯等の米加工品からのPCR用鋳型DNAの抽出・精製用に,耐熱性α-アミラーゼによる80°C処理,次にSDS共存下でのプロテイナーゼK処理とPCI精製処理を行う「酵素法」を開発した.これにより,米飯1粒や餅などを試料とする原料米のDNA品種判別が可能になった.
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© 2007 by The Japanese Society of Applied Glycoscience
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