ヨウ素親和力(I.A.)を食品分析の分野へ適用すべく検討を行なった。 (1)デンプン試料によりI.A.測定の予備検討を行なった結果,特に有意な要因としては試料のアルカリ分散条件があげられる。 (2)食用化工デンプン類の化工度推定;夫々の化工デンプンの1.A.値と化工程度はほぼ直線的な相関があるので,この特質から少量の試料により化工デンプンの化工度が推定できる。 (3)水産ねり製品中のデンプン定量分析;適切な操作によって除蛋白,脱脂を行なうことにより水産ねり製品のI.A.測定が可能である。 このI.A.値より試料中のデンプン含有量を推定でぎることがわかった。 このいつれの場合も一般の分析法によるよりも少量の試料で比較的容易に測定しうる。以上本実験を通してI.A.の食品分析分野えの適用可能性が高いことがわかった。