都市域における地域的な大気SF6 濃度の時間変化を復元する手法について検討した。京都盆地で地下水試料を採取し,トリチウム濃度とSF6 濃度の分析を行うとともに,水理地質モデルを用いて地下水流動解析と物質移行解析を行った。SF6 の物質移行解析では,補正した3種類の大気SF6 濃度の時間変化に基づいて地下水のSF6 濃度を算出し,実測値と比較した。解析で得られたSF6 濃度の計算値と実測値の誤差は,京都府の製造業事業所数に基づいて大気SF6 濃度の時間変化を補正した場合に最小となった。未補正の大気SF6 濃度の時間変化に基づいて算出された滞留時間と補正した場合の差は7〜10年であった。本手法はSF6 による地下水の滞留時間推定の高精度化に役立つ。