ガソリン等石油系燃料等はそれら自身が多種類の石油系炭化水素の混合物であることから,発光バクテリアによるガソリン等の土壌汚染評価は,種類の異なる石油系炭化水素(n-アルカン等)の複合毒性評価を行うこととほぼ同義である。そこで,本研究では炭素数5から12のn-アルカンを任意に組み合わせた2成分系及び3成分系のアルカン混合物について発光バクテリアによる急性毒性試験を実施し,その結果を既往の研究で取得されているアルカン単成分の急性毒性データを用いて複合毒性影響に関する検討を行った。反応時間60分を基準として求めた実測の複合毒性値と個々のアルカンの単一毒性値を使用して計算された複合毒性値の比較から,二乗和平方根式を適用すると,単純な相加式よりも再現性が高いことが明らかになった。加えて,50%効果濃度を基準とした複合毒性値の対数値と反応時間60分を基準として求めた実測の複合毒性値の間に良好な相関関係を見出した。