老年看護学
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House-boundにある在宅要介護高齢者の1年半におけるADL自立度の変化
佐藤 和佳子川原 礼子山田 紀代美
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1997 年 2 巻 1 号 p. 61-68

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抄録

House-boundにある在宅要介護高齢者の自立支援対策を検討するために, 1年半のADL自立度の変化およびADL各動作項目の自立度の変化について検討を行った.その結果,1.House-boundにある高齢者のADLの変化は,第2次調査では対象者の43.5%,第3次調査では対象者の50.0%が,第1次調査より身体的自立度の上昇を示した.2.House-boundにある高齢者のADLの各動作項目における1年半の変化では,失禁状態を評価する「排尿コントロール」,「排便コントロール」,ならびに,「ベッド・椅子・車椅子の移乗」,「歩行・車椅子による平面移動」の動作が最も変化しやすい項目であった.以上により,house-boundにある要介護高齢者は,ADL上昇の可能性を十分保有する対象群であり,排泄機能,移動能力保持へのより強力な自立支援対策が必要であると考える.

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