2017 年 22 巻 1 号 p. 89-97
本研究では,訪問看護師が孤立の可能性があると認識した高齢介護者の特徴を明らかにすることを目的とした.20人の訪問看護師を対象に半構成的面接調査を2013年12月~2014年2月に行った.内容は,基本属性と訪問看護師が孤立の可能性があると認識した高齢介護者の特徴についてであった.記述内容は質的帰納的に分析した.語られた33の事例から,6カテゴリー,17サブカテゴリーが見いだされた.カテゴリーは,介護への過剰な専心など【高齢介護者の個人特性】【高齢介護者と家族の情緒的交流の欠如】【社会参加の減少】,心理的・実質的サポートの不足など【不十分な介護支援体制による孤独な介護】,孤独感,不安感,不適切な介護など【介護に伴うストレス反応】,希薄な地域関係など【社会関係を阻む生活環境】であった.介護者の個人特性,情緒的交流,社会参加,介護の支援体制,ストレス反応,環境は高齢者を介護する介護者における孤立の指標となり得る.これらの特徴は,介護者の孤立を予測する手がかりとして,支援を必要とする高齢介護者の早期発見や支援に役立つものと考える.