目的:一般市民が老衰死に対してどのように感じているか,及び老衰を死亡診断時の死因として妥当と感じる人・感じない人の特性の違いを明らかにする.
方法:一般市民にインターネットによるアンケート調査を行った.
結果:1,003 名が回答し,8 割以上が老衰で亡くなることは「安らかな死である」と感じており,「十分な医療が受けられていない」と感じている人は約7%であった.7 割以上が「死因として妥当である」と感じていた.死生観尺度「死からの回避」が高いと有意に死因として妥当と感じていなかった.
結論:一般市民の多くは,老衰死に対して肯定的であった.また,死生観が老衰に対する考えに影響している可能性が示唆された.