日本在宅医療連合学会誌
Online ISSN : 2435-4007
原著
在宅医療サービスの供給に基づくがん患者の在宅死への影響に関する要因分析
-神奈川県国民健康保険のレセプトデータを用いたコホート研究-
江頭 勇紀 渡邊 亮
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2024 年 5 巻 1 号 p. 18-27

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抄録

我が国では,病気になっても住み慣れた場所で暮らせるために,在宅医療を推進している.本研究は,診療報酬制度の観点から神奈川県の国民健康保険の6年間の請求データを用いて,在宅死の関連要因を検討した.対象者は65~74歳の末期がん患者とし,アウトカムは死亡場所(在宅または病院)とした.2,748例のうち,2,192例が在宅で死亡し,556例が病院で死亡した.修正ポワソン回帰分析の主な結果として,在宅医療移行前の在宅診療所と病院との連携介入,在宅医による往診の2つの在宅医療サービスと在宅死との正の相関が確認できた.本研究は,これらの在宅医療サービスが在宅医療政策に貢献する可能性を示唆するものである.

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© 2024 一般社団法人日本在宅医療連合学会
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