2010 年 13 巻 p. 81-100
本研究は,我が国の教育支援に携わる職員の専門職能開発への示唆を得るために,過去20年間における米国学生担当職の専門職能開発の体系化を取り上げた.その目的は,質保証制度としてのPD の位置づけや,近年の大学教育改革の影響によるPD の新たな展開と専門性の変化について明らかにすることである. 現在,米国学生担当職のPD は,実践活動の質を保証するための重要な要素として位置づき,質保証モデル自体は,徹底した同僚主義と市場の調整によって保たれている.また,学生の学習に焦点化した学生支援活動のあり方は,学生担当職の専門的コンピテンシーの統合への原動力となるとともに,その専門性の中心要素として,アドバイジングなどの学生に直接関わるスキルが求められるようにと変化していることが明らかとなった.