2014 年 17 巻 p. 65-77
学内コンセンサスは,教育改革に必要な教学マネジメントの一要素とされながらも,それに関する議論が客観的な根拠に基づいてなされることは稀である.そこで本研究では,学長と学部長を対象とした全国調査の結果を使いながら,コンセンサスの程度とその影響力を実証的に明らかにすることを目指した.結果として,(1)コンセンサスの程度は,大学の属性によって異なること,(2)学長の現状満足度には,コンセンサスの程度はほとんど影響がなく,学長よりも学部長が教学マネジメントを重視している場合の方が,満足度を高めること,(3)実際の改革事項の導入状況は,大学の属性やコンセンサスの程度とはほぼ無関係であること,等が示された.