国際保健医療
Online ISSN : 2436-7559
Print ISSN : 0917-6543
原著
ニカラグァ国グラナダ県若者調査:行動調査による保健と教育セクター間連携の促進をめざして
小松 隆一高取 郁子佐藤 峰高木 史江花田 恭
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2005 年 20 巻 1 号 p. 26-30

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抄録

目的:ニカラグァ国グラナダ県の若者のHIV関連の問題について調査の実施を支援し、関係者に対する働きかけを行った。
方法:グラナダ県の中等学校在学の10代後半の生徒に性行動調査を実施した。調査参加校は教育セクターの協力により選ばれた。
結果:689名が調査に参加した。16歳男子では33.3%、女子は7.2%、18歳ではそれぞれ48.1%と18.5%に性経験があり、性交経験者のうち、過去1年間に性交をした割合は男子で66.4%、女子で80.0%となった。金銭授受のない性行為でのコンドーム使用は、男子の28.2%、女子の13.3%だった。
考察:調査結果からは、現状とニーズの情報が得られ、保健と教育セクター及び当事者である生徒代表らの討議により、保健と教育セクター間の連携促進の契機となった。行動調査は、地域住民や行政のセクターを越えた支援を得るのに有効と考えられる。今後、保健と教育の連携を促進しニーズを満たす一方、ピア・グループの能力を高め、より効果的な対策が目指されている。

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© 2005 日本国際保健医療学会
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