福祉のまちづくり研究
Online ISSN : 2189-891X
Print ISSN : 1345-8973
原著論文
地理情報システム(GIS)を用いた就労系サービス事業所の立地分析
筒井 澄栄大夛賀 政昭
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2016 年 18 巻 1 号 p. i-xii

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抄録

地域に密着した自立支援サービス環境のあり方が模索される昨今、障害を有する利用者の就労支援体制の構築のための基礎資料を得ることを目的に「地理情報システム」(GIS:GeographicalInformation System)を用いて、就労系サービス事業所の配置状況の可視化と都道府県単位および障害者保健福祉圏域単位における各種障害福祉サービスの最寄の事業所までの平均アクセス距離の算出を行った。

研究の結果、以下のことが明らかとなった。①最寄りの事業所までの全国の平均アクセス距離は就労移行支援事業所が5.4km、就労継続支援A型事業所が8.4km、就労継続支援B型事業所が2.5㎞であった。②各種就労サービス事業所までの平均アクセス距離には地域間格差が認められた。③アクセス距離とアクセス可能な人口割合の分布においても地域格差が認められた。④就労移行支援事業と就労継続支援A型の平均アクセス距離とサービス利用には相関が認められた。

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