2019 年 21 巻 2 号 p. 1-12
本研究の目的は、小規模多機能型居宅介護施設の利用者に対するアンケート調査を分析し、高齢期の地域居住の支援を検討することにある。その結果は、次のように要約できる。1)施設の利用者は、高齢の単身や夫婦のみ世帯が多く、要介護度は低い。2)施設利用のあり方は、家族構成や要介護度により異なる。施設利用の動機は、子供の判断の影響が大きい。施設選択の第一要因は、現居住地に近いことにある。3)施設の利用圏域は、広域化している。4)利用者が子供と近接居住する傾向は強いが、近隣施設の利用は約4割に留まる。5)小規模多機能サービスは、高齢期の地域居住を支える重要な役割と意義があるが、地域事情により異なる地域性がある。