2024 年 26 巻 Paper 号 p. 21-30
本研究の目的は、心のバリアフリーに関する構成概念及び尺度項目を作成し、障害当事者を含む多様な方々を対象に内容的妥当性の検討を行うことで心のバリアフリー評価表の試作版を作成することであった。その結果、4つの構成概念「移動における相互の心構え」「本人を取り巻く周囲の配慮」「コミュニケーションへの配慮」「個人の特性への理解」と16の尺度項目から成る心のバリアフリー評価表試作版が完成した。本評価表は障害についての理解を深めるものではなく、すべての人が相互に理解を深め支え合う心のバリアフリーという概念を客観的に測定することができ、あらゆる年齢層の方々が使用することができる評価法である。