抄録
本稿では,西阪(2003, 2008), Nishizaka(2006)での,インタラクションにおける学習の達成をめぐる議論,そして,串田(2005, 2006)での,インタラクションへの参加の調整をめぐる議論をもとに,日本語を第二言語とする者の職場におけるインタラクションのデータの分析を通して,彼らがどのように,会話への参加を調整しつつインタラクションを組織化し,そして学習したという事態を互いに観察可能にしているのかを分析考察する.また,これまでの第二言語の教育に欠けていた視点を指摘するとともに,教育実践の再デザインに関する提言を行う.