2020 年 22 巻 2 号 p. 62-77
本研究の目的は,会話データ分析の初学者による話題区分にどのような特徴があり,初学者が話題区分の認定基準をどのように捉えていたのかを明らかにし,初学者への教育方法を探ることである.まず,学部生40人を対象に,10分程度の初対面二者会話の話題区分の調査を行った.調査では,学部生に話題区分と話題タイトルのほか,話題区分の箇所に見られる言語的・非言語的要素を挙げる課題を課した.次に,調査で収集したデータをもとに,話題区分をした人数,話題区分の一致率の集計を行った.これらの集計結果をふまえ,ワークシートの記述内容(話題区分の認定基準,話題開始部・終了部の特徴,認定の困難点)も質的に検討し,一致率の違いの背景を検討した.分析の結果,学部生の話題区分の一致率は数値にばらつきがあるものの,話題の内容面の特徴,話題開始部・終了部の言語的・非言語的要素の特徴はつかんでいたことが明らかになった.これをふまえ,初学者に話題区分の認定基準について検討させる際の方法の提案を行った.