日本鉱物科学会年会講演要旨集
日本鉱物科学会2008年年会
セッションID: R9-09
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R9:地球外物質の鉱物科学
Northwest Africa (NWA) 1232と3つのCO3コンドライトのCAI中のネフェリン化
*桐石 美帆留岡 和重
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抄録
CO3コンドライトには、CAI中に様々な量のネフェリンを含むものが見つかっている。ネフェリンは二次的な変成(ネフェリン化)によって形成されたと考えられているが、変成の起こった場所については星雲説と母天体説があり、議論となっている。本研究では、CO3コンドライトのネフェリン化の起こった場所を決定することを目的として,サブタイプ(熱変成の程度)の異なる2つの岩相A(サブタイプ3.4)、B(3.7)を含むNWA1232 CO3コンドライトと、Y81020(3.0)、Y82050(3.2)、Y790992(3.5)中のCAIについて、ネフェリン量とサブタイプの間にどのような関係があるのかを調べた。その結果、ネフェリン量はサブタイプが増加するほど多くなる傾向が見られた。このことから、我々はCAI中のネフェリン化は隕石の熱変成と関係したプロセスであり、隕石母天体上で起こったと結論した。
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© 2008 日本鉱物科学会
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