日本鉱物科学会年会講演要旨集
日本鉱物科学会 2009年年会
セッションID: R4-12
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R4:鉱物の記載・分析
山口県萩市笠山火山安山岩溶岩中のかんらん石の高温酸化の影響
*江島 輝美赤坂 正秀永尾 隆志
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抄録
笠山火山の赤褐色化した斜方輝石-かんらん石-単車輝石安山岩岩溶岩中のかんらん石における析出物の産状とかんらん石のFe含有量及びFeの酸化数の関係を検討した。同安山岩溶岩は、全体的に黒色だが部分的に赤褐色部分がある。赤褐色溶岩は、表面の約2cm程度でその下部は黒色の多孔質な溶岩(黒色溶岩2)である。一般的な黒色溶岩1のかんらん石には析出物は見られない。黒色溶岩2のかんらん石は、リムの部分に若干の析出物を伴う。赤褐色化した黒色溶岩のかんらん石はリムや割れ目に沿って析出物が生成する。赤褐色溶岩のかんらん石は、ほとんどが析出物に交代されている。黒色溶岩1中のかんらん石のコア以外は全てFe3+が検出された。赤褐色溶岩中の析出物を伴いFe3+を含むかんらん石は溶岩が固結したのちに熱源がさらに加わり高温酸化の影響を受け形成したものであると考えられる。
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© 2009 日本鉱物科学会
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