日本鉱物科学会年会講演要旨集
日本鉱物科学会 2010年年会
セッションID: S1-02
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S1:サブダクションファクトリー
停滞スラブ上方の水に富むマントル:中国北東部・大陸プレート内玄武岩による制約
*溝淵 文彦栗谷 豪吉田 武義常 青木村 純一宮本 毅長橋 良隆谷口 宏充
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抄録
中国北東部では大陸プレート内部火成活動が活発であり、マントル遷移層に停滞する沈み込んだ太平洋スラブとの関わりが示唆されている。高圧実験や電気伝導度などの研究からは、停滞スラブ直上のマントルは水に富んでいる可能性が示唆されているが、その具体的な量は見積もられていない。そこで本研究では、中国北東部・龍湾産のアルカリ玄武岩マグマの生成条件を求めることにより、マグマ生成に必要なマントルの含水量を見積もることを目的とする。 熱力学的制約やREE組成などから求めたマグマ生成時の温度・圧力条件は1300~1310℃、深さ75~100kmであり、Adiabat_1phから計算した含水ソリダスによると、中国北東部下の上部マントルは220~600ppm程度の水を含むことが見積もられた。
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© 2010 日本鉱物科学会
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