ヴィクトリア金鉱床は低硫化型浅熱水性鉱床に分類された。しかしながら、本研究で高硫化型の指標鉱物(例えば、ルソン銅鉱、硫砒銅鉱そしてコルース鉱)がヴィクトリア金鉱床の深部から確認された。ルソン銅鉱グループ鉱物と黄銅鉱はしばしば元々存在した鉱脈構成鉱物を置き換えている。このタイプのルソン銅鉱グループ鉱物はしばしば四面銅鉱グループ鉱物を置き換えており、黄銅鉱と共にしばしばサブミクロンオーダーの小規模フレーク状連晶組織や縞状組織を示す。これらの組織は四面銅鉱グループ鉱物を置き換えた中間生成物の分解によって形成されると考えられる。また、末期の鉱化流体は高硫化型に相当する。