日本鉱物科学会年会講演要旨集
日本地質学会第118年学術大会・日本鉱物科学会2011年年会合同学術大会
セッションID: T8-07
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T8:モホ点描 – 超深部掘削計画で何がみえてくるのか?
地震学的に見た海洋地殻、マントル、モホ
*小平 秀一藤江 剛山下 幹也
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抄録

最近の地震探査の結果に基づき、北西太平洋の海洋リソスフェアの特徴として、1)海溝付近の地震波速度の低下、2)超高速度の最上部マントルと強い異方性、3)その直上地殻内の連続した傾斜反射面の存在、があげられる。1)に関しては、沈み込みに伴う海洋リソスフェアの変質、おそらく地殻の含水化やマントルの蛇紋岩化と解釈される。一方、2,3)は海嶺における海洋リソスフェア生成過程に関連していると解釈している。現在のところ、海嶺付近で地殻直下マントルが高速に流動し異方性を獲得するとともに、地殻下部をプレート運動方向にドラッグし地殻内にリーデルせん断を生じさせそれが、一連の反射面を形成した、とするモデルを提唱している。

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© 2011 日本鉱物科学会
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