メラノフロジャイトはSiO2組成のケージ状骨格構造を持ち、ケージ中にCH4, CO2, N2等のガスを含む鉱物である。国内では、メラノフロジャイトの仮晶と思われる立方体を呈する石英が、新潟県黒岩や、千葉県荒川から見つかっているが、メラノフロジャイト自体の産出報告は無かった。今回、千葉県木更津の下総層群中の礫(保田層群起源)から産出を確認した。メラノフロジャイトは、凝灰質砂岩の亀裂に沿って、0.1 mm前後の立方体自形結晶としてオパールを伴って産出する。ガンドルフィーカメラを用いてX線粉末回折データを測定し、リートベルト解析により精密化した格子定数はa=26.8357(8)Å, c=13.3690(8)Åであり、正方晶系の構造であることが確かめられた。