抄録
本研究では,爆発的噴火を繰り返す活火山(浅間山)を有する浅間・烏帽子火山群がどのような時間スケールで火山体が発達し,活動場が変遷したのかという点に主眼を置き,この火山群の活動最初期~前期に形成された烏帽子岳~三方ヶ峰地域に分布する溶岩のK-Ar年代測定を実施し,高橋(2004)の火山層序に時間的関係を新たに加えて火山活動史を検討した.
浅間・烏帽子火山群最初期~前期の火山活動では,火道域が固定された成層火山体を形成する活動と活動範囲が広範囲に及ぶ単成火山的活動がみられるが,後者は約80万年前と約30万年前の短期間に限られている.また,約30万年前までは烏帽子岳周辺での活動であるのに対し,それ以降は三方ヶ峰~浅間山周辺までの広範囲に及ぶ.従って,活動場は30万年前以降に急激に東へ拡大したと考えられる.