日本鉱物科学会年会講演要旨集
日本地質学会第118年学術大会・日本鉱物科学会2011年年会合同学術大会
セッションID: T3-09
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T3:東日本における活火山の長期活動評価と防災対策
北海道駒ヶ岳火山の噴火層序の再検討:新しい噴火堆積物の発見とその意義,その2
*吉本 充宏今 浩哉
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抄録

 北海道駒ヶ岳火山の活動は,休止期を挟んで4つの活動期(ステージ 1,39 ka以前;ステージ2,20-13 ka;ステージ3,6.8-6.3 ka;ステージ4,1640年-現在)に分けられる.今回ステージ2の堆積物として,発泡した溶結火砕岩塊とその細粒物から構成される淘汰の非常に悪い火砕流堆積物とその下位に一部溶結した火砕物の存在を確認した.前者の火砕流堆積物は,急斜面に堆積した火砕物が溶結した後2次的に崩壊して発生したと考えられる.後者の火砕物は,北北西側の側火山西丸山を給源とする可能性が高い.ステージ2では,今後の噴火予測において想定されている中心火口で活動したステージ3と4と異なり,側火口の活動や噴煙柱崩壊型や溶岩ドーム崩落型と異なる火砕流を発生させていたことが明らかとなった.

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© 2011 日本鉱物科学会
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