抄録
大陸地殻深部では流体が岩石と相互作用を及ぼし、地殻のmetasomatismがある程度生じていると思われる。マダガスカル共和国中央部Ihosy から北東約50km に位置するZazafotsy 付近ではグラニュライト相条件における2種類の岩石-流体間反応が観察される。1つはパッチ状のcharnockitizationとして認識され、それはCO₂流体による脱水反応によることが知られている。もう一つの岩石-CO2流体間反応はカルシウム、鉄に富んだCO2流体による交代作用である。本研究では岩石記載・鉱物化学組成から, Ca,Feに富んだCO2流体による交代作用を考察し、その岩石物性への影響を議論する。