日本鉱物科学会年会講演要旨集
日本鉱物科学会 2012年年会
セッションID: R8-P04
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R8:変成岩とテクトニクス
チェコ共和国・ボヘミア山塊に産するザクロ石橄欖岩中のスピネルと温度圧力履歴
*中村 大輔福井 康介苗村 康輔平島 崇男Martin Svojtka
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抄録
チェコ共和国・ボヘミア山塊に産するNové Dvoryザクロ石橄欖岩体からスピネルを新たに発見した。そのスピネルを含む試料中では,楕円~円形のスピネル粒子がザクロ石もしくはケリファイト中の包有物として産している。そこで,スピネルが安定であった圧力をpyrope + forsterite = spinel + 2 enstatiteの反応とそれぞれの鉱物端成分の活動度補正を組み合わせて推定した。その結果,そのスピネルと斜方輝石が安定に共存していた圧力は3.0 GPa以下となった。 また,地質温度計-圧力計を用いて,最高温度圧力を推定したが,得られた温度圧力条件は,約800°C, 3.0 GPaから 1000°C, 4.5 GPaとなった。これらの観察と計算結果は,Nové Dvoryザクロ石橄欖岩体が3.0–4.5 GPaの最高圧力期の変成作用以前に沈み込みを経験していたことを示している
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© 2012 日本鉱物科学会
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