抄録
EPMAを用いたCHIME年代測定において、X線発生領域を小さくするには電子のエネルギーを小さくすることが有効である。電子のエネルギーが通常の15~25keVよりも小さい場合に正確な年代が得られるか検証するため、閃ウラン鉱および方トリウム鉱のCHIME年代測定を、加速電圧15kVと5kVの条件で行った。閃ウラン鉱からは、15kVで1124Ma、5kVで1122Maの年代が得られた。方トリウム鉱からは、15kVで558Ma、5kVで555Maの年代が得られた。いずれの鉱物においても、15kVと5kVで得られる年代に大きな差はない。したがって、加速電圧を5kVにしてもCHIME年代測定を行うことが可能であることが明らかになった。