高密度含水マグネシウムケイ酸塩(DHMS)の一種であるphase Eの結晶構造は、これまで単結晶X線構造解析により明らかにされているが、その水素位置は未決定である。本研究では、phase E構造中の水素位置と席占有率を求めることを目的とし、回折強度が水素位置に敏感な粉末中性子線回折実験を行った。中性子回折用に大容量高圧セルアセンブリを開発し、15GPaの圧力で最大70mgの均質試料が回収できるようになった。これにより得られた重水素化phaseE単相の粉末はシグナルーバックグラウンド比の高い中性子回折プロファイルを示した。そのリートベルト解析結果の詳細は講演時に報告予定である。