福島第一原発事故に由来するCs土壌汚染は長期にわたると考えられ、鉱物・バクテリアへの吸着・吸収は基礎的事項である。8種類の岩石種、10種の鉱物、4種のバクテリアについて吸着・吸収、また一部溶出実験を行った。粉末状にすれば、広く造岩鉱物も、粘土鉱物に近い吸着特性を示す。岩石種ごとにも特性が示され、また風化による粘土の存在に左右されること、バクテリアによる2つのタイプの吸収特性、つまり、顆粒状に高濃度にCsを集中させるタイプ、バクテリア体内全体にCsを吸収するもの等わかった。天然でもこれらバクテリアがCs循環にかかわっていることが推定できる。また、今後の表層環境でのCのs再循環過程を議論する。