彗星塵に特徴的に含まれるサブミクロンサイズの粒子GEMSの形成過程を制約するため、熱プラズマ装置を用いてSi-Mg-Fe-Al-Ca-Ni-O系の高温ガスの凝縮実験を行なった。出発物質のO/Si比を変化させて実験させたところ、O/Si比が2.8では主にmagnetiteと非晶質が、2.3では主にironと非晶質が、1.8ではiron, gupeiite (Fe3Si) と非晶質が、1.3では種々のiron-silicideと非晶質が存在することが分かった。またO/Si比が2.3の実験生成物をTEMを用いて組織観察したところ、直径が10-100 nm程度の球状の非晶質珪酸塩がみられ、その内部に金属鉄粒子の包有物が存在するものもみられた。これらの結果を元に、GEMSの生成過程を議論する。