Almahata Sittaユレイライト中のケイ酸塩鉱物粒間を埋める初生的な金属鉄には、α鉄、γ鉄、cohenite、schreibersiteが様々な割合で混ざり合った特徴的な組織が見つかっている。この組織は#44試料にのみ見つかっていたが、我々は粗粒、細粒というユレイライトの岩石学的種類によらず、他のAlmahata Sitta試料にも同様の組織を発見した。これにより他のユレイライトにもこの鉄、鉄化合物からなる組織が産する可能性が示唆された。この共存組織では、粒子毎に鉄と鉄化合物の組み合わせや割合は変化に富んでいる。そのため我々は初生的な金属鉄とその周囲の炭素やリンを含む鉱物などが衝撃によって局所的に再溶融し、様々な割合で混合することによってこれらの組織を作ったと解釈している。α鉄とγ鉄という二相共存もこの過程での急冷によるものと考えられる。